長男を出産して 〜退院後実家で〜
退院は本当に嬉しかった。
常に周りに誰かいる安心感。寂しくない。
実家での退院後の1ヶ月は、あまり覚えていない。
よく母は育児に必死で、生まれてからしばらくの記憶がないというが、本当にそうである。
毎日オムツを替え、母乳とミルクを与え、週末しか会えない主人に息子の写真を毎日LINEでせっせと送った。
満腹であればベッドに置いて自分で寝る子だった。
だから夜中に抱っこし続けることも無ければ、授乳に起きてもオムツとミルクとが済めば、私もすぐに眠る事ができた。
おまけにすぐに夜中も5時間くらい寝てくれるようになった。
便秘気味で3日に1回くらいしか出ないので、オムツ替えも頻回では無かった。
本当に楽な子であった
1ヶ月検診も異常なく、その後お宮参りを済ませて、自宅へ戻ることとなった。
実家にいる間は、食事や洗濯などは母がやってくれたが、
息子の世話についてはほとんど自分でやっていた。
それなのに、自宅に帰るとなると「母にもう頼れない」という不安と寂しさが一気に押し寄せて来た。
長男を出産して 〜産後すぐ入院中〜
2014年3月に長男を出産した。
当時主人の仕事で北関東の地方都市に夫婦2人で住んでいたが、出産は里帰りで東京(とは言っても都下)の実家に帰った。
破水から始まり、陣痛促進剤を入れ、最後は吸引になったものの、他はいたって順調に出産した。
主人も車で2時間なのですぐに駆けつけてくれた。
生まれた瞬間、涙もろい私は嬉しくて号泣すると思っていた。
しかし、陣痛の苦しみから解放されホッとした感情の方が強く、全く涙が出なかった。
おかしいな。泣くはずだったのに。
自分の子だもん。かわいくないわけないじゃない。
子どもは大好きだし、姪を溺愛していた。
自分の子どもがかわいくないわけは無かった。
でもこの時の泣けなかった事が、あとにずっとつっかかっていくのである。
出産翌日から母子同室。
完全個室のホテルのような新しい病院。
寝ない我が子に、出ない母乳。
大変だったが幸せなはずだった。
でも面会に来た主人が帰ると、無性に涙が出た。
私とこの子をおいていかないで
全て赤ちゃんの事は私が見るしかないと言う現実が突きつけられた気がした。